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2018/12/17 (Mon) 西洋美術を楽しく読む (「ゴロウ・デラックス」 12/14)

先週に引き続き今週も夜のロケです♪二人は上野の国立西洋美術館にやってきました。1月20日まで開催されている「ルーベンス展」にお邪魔するためです。
「来たかった」と吾郎は嬉しそうです。しかも休館日ですから貸し切り状態。とても贅沢ですね。
今回のゲストは西洋美術史家の木村泰司さん。2014年12月以来2度目のご出演です。前回の出演の時ルーベンスが大好きなことが判明しましたが、今回はその“ルーベンス大好き”木村さんと一緒にルーベンス展を見て回るという素晴らしい企画です。(実は私は先月ルーベンス展を見てきたので、個人的にはその前にこの番組を見たかった気がしますが・・・)
会場に入ってすぐの4Kシアターで木村さんと落ち合いご挨拶。
「ルーベンスを語る時キラキラしてる。」(吾郎)
「そう、ばれちゃった、前回(笑)」(木村さん)
ルーベンスはルノワールやドラクロワなど後世の画家たちに大きな影響を与え、西洋美術を語る上で欠かせない人物なのだそうです。

課題図書 : 「人騒がせな名画たち」 木村泰司 (マガジンハウス)

名画の裏側にある驚きのエピソードを綴った本です。早速吾郎の朗読(一部)。

西洋絵画は長年にわたり教義や物語、そして倫理観や思想など、さまざまなメッセージを伝えるための手段でした。
そのため、伝統的に感性に訴えるよりも、理性に訴える事を重視してきました。
つまり、「美術は見るものではなく読むもの」なのです。

吾郎の声が少しかすれていてそれもまたいいなあ、などと不謹慎なことを思ってしまいました。(吾郎、連日の舞台お疲れ様です。)
「『絵には意味があるので、感性に働きかけるものでは全くありません。』と言われたのが印象に残ってます。」(外山さん)
「19世紀後半からは、絵画は個人的なものになっていきます。だから感覚に訴えていい。でもそれ以前の西洋美術は聖書や神話を主題にした“歴史画”なので読むのが当たり前だったんです。」(木村さん)
「当時は映画もないし、もちろんインターネットもないし。」(吾郎)
「今回は西洋美術の読み方、ルーベンスの素顔と魅力を教えていただきます。」(外山さん)

ルーベンスを知る上で大切な6つのポイントがあるそうです。
【1.スーパースター】
いよいよ展示室の中へ。まず向かったのは有名な「自画像」。といっても展示されているのはレプリカで、オリジナルはイギリス王室が持っています。
「チャールズ1世という王様がまだ王太子だった時に贈られたものです。」と木村さん。画家が王太子に自分の肖像画を贈るというのは今の我々から見ると不思議ですが、さしずめ芸能人のスターのサインを誰もが欲しがるのと同じ感覚だったようです。
「特にルーベンスは国際的スーパースターでしたから。名声がヨーロッパ中にとどろくんです。ポール・マッカートニーやレディ・ガガみたいに。」(木村さん)

【2.子煩悩】
ルーベンスが自分の長女クララを描いた「クララ・セレーナ・ルーベンスの肖像」。ほんのり赤くてふっくらした頬と大きな目が愛くるしい肖像画で、私も目が釘付けになりました。
「肖像画というのはこちら(ルーベンスの自画像)を見ると分かるように斜めの構図が多いんですが、これは正面性が強いので、ルーベンスが個人的に描いたものだと考えられています。」(木村さん)
ルーベンスは子どもを描くのが上手かったそうで、「幼児イエスと洗礼者聖ヨハネ」という絵では自分の息子ニコラースをイエスのモデルにしたと言われています。
「当時は絵にタイトルがないんです。でもどういうものが一緒に描かれるかで誰かが分かる。」(木村さん)
ラクダの毛皮を着て子羊を連れていると洗礼者聖ヨハネと分かるそうです。
「そして子羊はキリストが犠牲になることを暗示している。十字架にかけられることですね。」(木村さん)
ルーベンスは子沢山で、2回の結婚で8人の子どもを授かりました。
「8人目の子どもはルーベンスが亡くなった時まだ奧さんのお腹の中にいました。痛風で亡くなったのに、どうやって子どもを作ったんだろう?と思いますけど(笑)。」(木村さん)

【3.超教養人】
「セネカの死」。この絵の迫力にも圧倒されました。ルーベンスは哲学にも精通し古代ローマの哲学者・セネカを尊敬していたのだそうです。この絵から何が分かるのか、解説の部分を絵の前で外山さんが朗読。

セネカは水を張ったブロンズのたらいの中に立ち、一人の弟子らしき青年がセネカの最期の言葉を書き取っています。
右手にはセネカの血管を切っている医師が描かれています。
背後では皇帝ネロが遣わした兵士たちが、セネカの自害を見届けようとしています。
古代ローマの歴史家タキトゥスによると、セネカは自分で血管を切ったのですが、ここではルーベンスはあえて医師に切らせているのです。
セネカはルーベンスにとって尊敬の対象でした。
(中略)
また、敬虔なカトリック信者であったルーベンスらしく、キリスト教で禁じられている自殺の罪からセネカを救おうという気持ちも表されています。
その結果がこの史実と違ったセネカ最期の場面の描写になっているのでした。

「それがこの絵ですね。」(外山さん)「すごいリアル。」(吾郎)
「当時は古代ローマの彫刻をモデルにしているんですね。」木村さんは絵のすぐ脇に展示された頭部の彫刻を指さしました。これは19世紀初めまでセネカ像だと思われていましたが、
「ルーベンスが亡くなった後に、セネカじゃないんじゃないか、と言われるようになったんですね。このポーズも、『瀕死のセネカ』という彫刻を参考にしたんですけど今ではアフリカ人の漁夫だと考えられています。」(木村さん)
「全然違いますね。」(外山さん)
「ルーベンスが亡くなった後で分かったことなので、ルーベンスが知らなくて幸いだったんですけど。」(木村さん)
ルーベンスは古代彫刻にも詳しい人だったんですね。
さらに木村さんはこんな指摘も。
「西洋美術ではよく裸体が描かれますが、白人なのに胸毛がないんですね。なぜかというと古代ギリシャ彫刻がお手本だから。古代ギリシャの人たちは体毛が薄い男性を美しいと見なしたんです。でもこれ、珍しくアンダーヘアらしきものが描かれているんですけど(笑)。」
思わず身を乗り出してその部分を凝視する吾郎と外山さん。腰に巻いた白い布の際から少しだけ見えているような・・・。
「というのは、お手本にした漁夫の彫刻では局部をさらしているんですね。だからオリジナルに忠実なんじゃないかな、と。彫刻の場合はアンダーヘアを表現します。」(木村さん)
「そうですよね、有名なミケランジェロとか。」(吾郎)
「ミケランジェロも『ダビデ像』(彫刻)では局部とアンダーヘアを表現してますけど、システィナ礼拝堂の『アダムの創造』(壁画)ではアンダーヘアを表現してない。」(木村さん)

4.バロックの巨匠
バロック(Baroque)とは17世紀ヨーロッパで発展した芸術や文化の様式のことです。背景には16世紀の宗教改革をきっかけに始まったカトリックとプロテスタントの対立がありました。プロテスタントが宗教画をモーゼの十戒で禁じられた偶像崇拝に当たるとして否定したのに対し、カトリックは宗教画を聖書の内容を伝える手段と位置づけました。そして「目で見る聖書」として発展したのがバロック美術。人々の宗教心を高めるため感覚的でドラマティックな表現が特徴です。
次の展示室には特に大きな絵が・・・。
「感覚に訴えようとするのがバロック美術の特徴なので、サイズが大きい方が効果的ですね。」(木村さん)
「キリスト哀悼」もその一つ。十字架に貼り付けにされて亡くなった後、十字架から下ろされたキリストの姿を描いています。
「青い衣装を着ているのがマリアさま。青はマリアさまの聖なる英知の象徴です。イエスさまの目を閉じて、それから茨の冠を被せられていたので、棘が刺さったのを取ってるんです。一番右にいて涙を流している女性は、美女は金髪で描きましたから、マグダラのマリアです。」(木村さん)
(このマグダラのマリアの涙が赤い、血の涙なのが実物を見るとよく分かります。すごい迫力でした。)
隣にも同じテーマの絵がありますが10年ほど前に描かれた作品です。
「赤い衣装を着ているのが、キリストに一番愛された聖ヨハネですね。」(木村さん)2つを見比べてみると後に描かれた方が完成度が高いことが分かります。
「違う。違う人が描いたみたい。」(外山さん)
「確かにこの少女とかさ、身体と首のバランスが・・・」(吾郎)「不自然ですね。」(木村さん)
「じゃあ、これは完成度が高くなったとみていいわけですね。」(吾郎)
「そうですね。ちょうどこの頃宗教画の注文がルーベンスの所にたくさん入ってきたんです。なぜかというと、前の世紀、16世紀にプロテスタントが増えてきたんですね。プロテスタントは宗教美術御法度なので、多くの宗教芸術が破壊されてしまった。その後宗教美術復興運動のというのが起こって、ルーベンスの所にも注文がたくさん入ってきたんです。」(木村さん)
キリストの復活を描いた「死と罪に勝利するキリスト」は後世の手がたくさん入ってしまってルーベンスらしさがあまり感じられないそうですが、“アトリビュート”と呼ばれる象徴的なものが多く描き込まれています。キリストは、釘を打ち付けられ穴が開いた足で
死の象徴である骸骨を踏みつけ、反対の足で同じように罪の象徴である蛇を踏みつけています。後ろにいる天使は復活を知らせるラッパを吹いています。
「こういう風に読めるんです、宗教画は。」(木村さん)

【5. ビジネスマン】
大量の注文をルーベンスはどうやってこなしていたのでしょうか。
「大工房を経営していたんです。だからスタッフが何人もいる。」(木村さん)
王族のようなお客さんの場合は「顔だけはルーベンスが全部描くこと」という契約書を交わしたとか。後はスタッフたちに任せていました。
「そうしないとルーベンス一人では全部描けない。版画も作ったし本の表紙もデザインしたし、まさにスーパースター。」(木村さん)
「すごいね、ビジネスマン。」(吾郎)
「株式会社ルーベンスです。」(木村さん)
今回の展覧会では、実際の制作過程が分かる作品も展示されています。それが
「マルスとレア・シルウィア」
レア・シルウィアは巫女で男性と付き合うことが禁じられていましたが、軍神マルスが襲い掛かろうとしています。
「二人の間にいるのがキューピッド、つまりエロス、欲望の神ですね。マルスの心臓とレア・シルウィアの股のあたりを触って、二人が結ばれるようにしているんです。マルスの後ろにいるのはプット―というキューピッドについている男の子で、マルスの兜を持ってお手伝いをしている。」(木村さん)
因みにこの二人の間に生まれたのが、後にローマを建国したと言われるロムルスとレムスだそうです。
「で、これは?」外山さんが隣にある絵を見て訊きました。全く同じ構図と色ですが、サイズはずっと小さいです。
「これはモデッロ(雛型)と呼ばれる油彩スケッチです。ルーベンスがまずこういう油彩スケッチを作って、それを基に工房で大きな作品を作る。」(木村さん)
「なるほどね、アシスタントじゃないんだね。」(吾郎)
つまり、モデッロは全部ルーベンスが描いているので価値がより高いのです。
「顔の表情が違いますね。マルスはもっと欲情してるのが分かります。」(木村さん)
「ほんとだ、キューピッドももっと怪しげだし。」(吾郎)
「表情はこちら(モデッロ)の方が断然リアリティがありますよね。」(木村さん)
「2つを見られるのは貴重ですね。」(外山さん)

【6. 外交官】
ルーベンスはアントウェルペン(現在のベルギーで当時はスペインの支配下にあった)出身で、外交官としてスペインとイングランドとの和平交渉に当たったこともありました。画家としての地位を確立した晩年には平和をテーマにした作品も描いています。それが
「ヴィーナス、マルスとキューピッド」
ここでも軍神マルスが登場します。
「この二人の間に生まれたのがキューピッド。ヴィーナスは人妻だったんですけど。」(木村さん)
「あれ?そうなんだ。」(吾郎)
「ルーベンスは外交官だったので、平和や戦争を意識した作品が多いんです。」(木村さん)
マルスの後ろにはうっすらとプット―が描かれ、マルスの鎧の留め具を外そうとしています。
「つまり、戦いよりも愛を、ということ。」(木村さん)
「不倫の現場だけど平和の象徴ですね。」(外山さん)
「こうなると“寓意画”というジャンルになって、格が高くなってきますね。」(木村さん)
読む人には解釈するための高い教養が求められ、作者ルーベンスももちろんその教養が備わっているのです。
「なるほど、なんかちょっとずつ分かってきたような…」(吾郎)

番組はエンディングへ。
「こんな贅沢な時間を全部ナビゲートしていただいて…」(吾郎)
「光栄でした。」(木村さん)
「もっと勉強すると楽しく絵画を読むことができるんですね。」(吾郎)
「それが西洋美術史という学問なんです。」(木村さん)
西洋文化に興味をもって色々勉強するのは楽しそうですね。

AD山田くんの消しゴムはんこはルーベンスの「自画像」の黒い帽子をかぶった木村さん。木村さんに喜んでいただけて良かったです。


番組を見終わって感じたこと。
吾郎に美術展の音声ガイドナビゲーターを是非やってほしいです。どこかの美術展で起用してくださいませんか?


拍手ありがとうございます
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はちミツ

Author:はちミツ
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稲垣吾郎さん大好き、SMAP大好き!の主婦。
吾郎ファン歴は25年目になります。
彼らがいつかまた集まりたいと思った時そうできるように、彼らがそれぞれ今いる場所で益々輝いていってほしいと願っています。
だから「SMAP大好き」という気持ちも「新しい地図の3人の活動を応援する」気持ちも私の中では同じ一つの思いなのです。
神奈川県在住。

近況
①毎週水曜日は「an・an」の「稲垣吾郎のシネマ・ナビ」をチェック!。
②「ゴロウ・デラックス」(TBS)もお見逃しなく!
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