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今生きている奇跡 (「ゴロウ・デラックス」 11/30)

あろうことかPCが日曜日のななにーの最中に固まってしまい、リセット(リフレッシュ)をする羽目になりました。セットアップに時間と手間をとられましたが、一応調子は良くなったようです。しかしその為こちらの更新がますます滞ってしまっています(汗)。

オープニング。
「今異例の動物図鑑がヒットしているんです。どんな動物図鑑だと思いますか?」(外山さん)
「やっぱり、犬とか猫とかかわいい動物?」(吾郎)
「そう思いますよね。実は絶滅動物の本。」(外山さん)
「…なんで?!」(吾郎)
「今夜のゲストはその絶滅動物に魅了された方です。」(外山さん)
「絶滅動物?」吾郎は狐につままれたような顔をしています。

今夜のゲストは図鑑制作者の丸山貴史さん。大学卒業後「ネイチャー・プロ」の編集室に勤務し、数々の図鑑の編集・執筆・校閲を担当してきた方です。

課題図書 : 「わけあって絶滅しました。」 今泉忠明監修 丸山貴史著 (ダイヤモンド社)

“絶滅”という言葉の持つ暗いイメージとは反対に「絶滅動物を明るく楽しく紹介する」という発想で作られた本です。元々は小学5年生向けなのですが大人にも大好評で、3万部売れればヒットと言われる図鑑の分野で今年40万部売り上げる大ヒットを記録しました。今回は絶滅動物の知られざる世界に迫ります。

まず外山さんの朗読から。そもそも「絶滅」とはどういう事なのでしょうか。

地球にはじめて生命がうまれたのは、およそ40億年前。
たったひとつの「細胞」が、海の中で偶然うまれたようです。
細胞とは、目に見えないほど細かな、いちばん小さい命の単位。これがすべての「命」のはじまりでした。
でも、はじまりがあれば、かならず終わりもあります。
命の終わりは「死」。
そして、種の終わりが「絶滅」です。
絶滅とは、その種類の生き物が、この世から1匹残らず消えること。
強い生き物も、賢い生き物もたくさんいました。
けれど、さまざまな理由で、ほろびていったのです。
実際、今まで地球にうまれた数えきれないほどの生き物のうち、99.9%の種が絶滅しているのです。
地球にうまれた生き物は、いつか絶滅する運命。
むしろ、生き残ることのほうが、例外なのです。

「うん…」(吾郎)
「そう言われると、私たちが尊いものなんだな、という気がしますけれど…」(外山さん)
絶滅の確率99.9%。何とも恐ろしげな数字ですが、丸山さんによると絶滅は地球上に前向きな変化をもたらすそうです。
「絶滅が起きないと新たな進化も起きないんです。地球の環境が大きく変わると、そこにいたものが一掃されるんです。そうすると地球に空白環境が生まれる、何もいない所が。そこでわずかに生き残った生き物たちは広大な空白環境でどんどん種分化といって新たなグループを生み出すんです。普通ならば進化は歩みがゆっくりなんですよ。なぜかというと上がつかえてるから。いわばイス取りゲームですね。普通ならば1つ空いた所にようやく滑り込む所が、イスが全部空いていたら大して適応していないヤツでも座ることが出来る。」(丸山さん)
「増えていくんだ。」(吾郎)
「そう。一気にバリエーションが拡がるんです。」(丸山さん)
つまり絶滅が進化をもたらし、そのお陰で現在私たちが存在しているわけです。
とここで
「吾郎さん!」と外山さんが呼びかけました。
吾郎が振り向くと後ろの出入り口の上に
「動物のいない動物園」
という看板が掲げられています。
吾郎は先頭に立ってそのカーテンをくぐりました。
「こんな狭いの、この入口」と言いながら。
(毎週ゲストの方々はその狭い入口を通って登場していらっしゃるのですね…)
「わぁ、すごい、動物園だ!」と吾郎がいかにもわざとらしく言ったその場所は、パネルが何枚か張られたコンクリートの壁。絶滅動物たちを紹介する動物園です。

絶滅動物 その1.オオツノジカ(哺乳類)
約2000万年前に存在した生き物。特徴は名前にもなっている横幅3m、重さ45kgの大きな角です。しかし…
「角に栄養を取られて絶滅してしまいました。」(外山さん)
「この角は両方合わせて45kg位あるんです。鹿は毎年角を落として新しいものを作らないといけない。」(丸山さん)「え?」(外山さん)
「ニホンジカもそうなんです。春に生えてきて、秋に(他のオスと)戦って落として、また生えてくるというのを毎年繰り返すんです。」(丸山さん)「ああ!」(吾郎)
「角が全部なくなっちゃうんですか?」(富山さん)
だとすると毎年45kgの角を作るのは大変ですね。
「角は主にカルシウムとリンで出来てますから、身体の中から絞り出すわけですよ。骨に蓄積したカルシウムを角に使うので骨がスカスカになっちゃう。」(丸山さん)
「栄養を取られちゃう。」(吾郎)
「で元々は葉っぱをいっぱい食べて何とかやってたみたいなんですけど、やはり環境が変わって森が小さくなってくると充分に食べられなくなって…。でこれ、真横に広がってますからね。ニホンジカ(の角)は上に伸びてるじゃないですか。でもこれは本当に真横ですから森の中を歩けない、邪魔で。頭を下げたってくぐれないですからね(笑)。」(丸山さん)
「何か間違っちゃったね。」(吾郎)
「女性が強かったのかも知れないですね、圧力が。」(丸山さん)
「ね、かわいそう。」(外山さん)
「だいたいそうですよ。メスはなるべく大きなオスと交尾するわけですから、より(角が)大きくなっていくという傾向があるんです。」(丸山さん)
「切ないね、男の性だね。」(吾郎)
「そんな無理しなくて良いのに、と言いたくなっちゃいますね。」(外山さん)
「そういう優しいメスがいれば良かったけど。『もっともっと!もっともっと私を魅了しなさい!』。」(吾郎)
じゃ、どうすれば良かったかというと、
「卵の殻でも食べてカルシウムを補えば良かった」(外山さん)
「貝殻でも良かったですね。」(丸山さん)
絶滅動物その2. ディッキンソニア(エディアカラ生物群)
6億年前、先カンブリア時代の動物です。この時代の生き物の化石はほとんど残っていませんが、このディッキンソニアの化石は奇跡的に残っていたのです。そしてその絶滅の理由は、
「プニプニ過ぎて絶滅」(外山さん)
「先カンブリア時代には体の硬い生き物がまだいなかった。捕食者がいなかったからです。目、口、ヒレを持っている動物がいなかった。追っかけられもしないし、発見されもしないし。だから体を硬くするよりも柔らかい方がエネルギーが少なくてすむ。体を硬くするにはカルシウムが必要ですから。」(丸山さん)
捕食者におびえることもなく、海の中でプニプニと平和に暮らしていたディッキンソニアでしたが、あるハンターの出現で絶滅に追い込まれます。
「目と口を持つ、誰かを傷つけてでも生きていくたくましさを持った生き物。」(丸山さん)
「ああ、その子達がディッキンソニアを食べちゃうんですね。」(外山さん)
「先カンブリア時代はハンターのいない時代だったんですけど、こういうハンターが現れたことで時代がガラッと変わって、カンブリア紀に入っちゃう。目が発達して食うか食われるかの世界になっていく。」(丸山さん)
「戦国時代みたいな・・・。このハンターの一番最後は誰ですか?」(吾郎)
「ハンターの一番最後は分かっていないんですけど、カンブリア紀で有名なのはアノマロカリス。目と口とヒレがあるからすごいんです。あと三葉虫は目を最初に手に入れたといわれています。」(丸山さん)
ハンターの出現は意外な影響も残しました。
「こうなると動物が体を硬くし始める。そうすると、化石に残るんですね。」(丸山さん)「なるほどね。」(吾郎)
そんなディッキンソニアへのアドバイス(?)は、
「だれかを傷つけてでも生きていくたくましさがほしかった」(外山さん)
「これ、全部に言えるじゃない。」(吾郎)
絶滅動物の中には変な進化をしたものもいました。次の生き物は一見すると子供が絵に描いたロボットのような姿形です。
絶滅動物その3. オパビニア(不明)
「これすごくないですか?想像上の生き物みたいな。」(外山さん)
体長は5cmくらい。カンブリア紀中期に絶滅しました。その理由は
「デコりすぎて絶滅」
「(体のパーツが)いっぱいついてますね。」(吾郎)
「だから学会で『こんな動物がいました』と初めて発表された時、真面目な学会なのに博士達が大笑いしたんです。」(丸山さん)「でしょうね。」(吾郎)
「ほんとかよ、そんなわけねぇだろ、って。それくらい信じられなかったんです。」(丸山さん)
博士達が爆笑したというド派手な動物オパビニアが絶滅した理由を、吾郎がオパビニア目線で朗読。

えっとね、まずね、目は5つつけたでしょ。
それで目の形はキノコみたいに高くして、後ろまでよく見えるようにしたの。
あとね、頭の前にゾウの鼻みたいな長いホースもつけた。
あ、でもこれ鼻じゃなくてうでなの。
うでの先にはカニみたいなハサミもついてる。
これでえものをはさんで口に運んでたんだよー。
口は体の下側にあるんだ♪ あとねあとね、体の両側にヒレをつけたんだけど、息をするためのエラもここにある。
べつにつけるの忘れてたわけじゃないよ?あとはなにかな~・・・・・・。
尾の部分をエビみたいな形にしたくらいかな~。
あ!思い出した!体の下にはイボみたいな小さい足をたくさんつけたの!海底をズリズリ歩きた~いと思って!ね~♪
みたいなことしてたら、環境の変化についていけなくて死んだ。

読み終わると吾郎も外山さんも笑い転げました。
「かわいそう!(笑)」(吾郎)「死んだ(笑)」(外山さん)
「やりすぎた!でもよくデコれたね。」(吾郎)
「普通、同時にいくつものパーツが進化してくることってなかなかないんですけど、こいつはこいつだけでオパビニアっていうグループなんですね。近い生物が他にない。」(丸山さん)
「すごいね、唯一無二っていうのが。」(吾郎)
そんなオパビニアはどうすればよかったのかというと・・・
「ほどほどにしておけば良かった」
「いろいろあれば有利ってもんじゃないんですよね。何かに備えてこれもこれも、とやってると、結局そこにエネルギーを使っちゃうので全体の収支が合わなくなる。少ない必要なものだけで構成されたものの方が強いんです。」(丸山さん)
それにしても吾郎の朗読の可愛かったこと!聞いていて思わず頬が緩みました。BGMがショパンの「別れの曲」だったのもツボです(絶滅だから別れ・・・)。
絶滅動物その4. ターパン(哺乳類)
馬と同じ種類の動物。絶滅したのは1909年と最近なので写真も残っています。絶滅した理由は意外にも「ロマンチック」だとか。
「ウマに恋して絶滅」(外山さん)
「え?これはちょっと興味深いですね。」(吾郎)
「似てますもんね。」(外山さん)
ターパンはヨーロッパの森と草原に住んでいましたが、人がどんどん増えて森を伐採し牧場が作られたために、彼らの住んでいた森と草原が分断されてしまいました。そして、その間の牧場で馬が飼われたので、
「ターパンが『あ、あそこにウマがいる!』ということで寄ってきて馬を連れ出しちゃったりとか塀を乗り越えて交尾しちゃったりとか、余計なことをするので、牧場主が激怒して撃ち殺したとか・・・」(丸山さん)
「ひどい(笑)。だって遊びたいですよね、馬と。」(外山さん)
「でも、お前は馬とは違うんだよ、って。人間にとってはね。」(吾郎)
「馬と同じように育てることは出来なかったんですか?」(外山さん)
「やっぱり気性が違うんでしょうね。大きさも違いますし、家畜に余計な血を入れたくないというのもあったと思います。」(丸山さん)
「あと乗用ができなかったんじゃない?馬と違って。」(吾郎)
「(馬より)若干小さいですからね。あと連れ去られちゃう場合もあってそれも困りますし、馬のために用意しておいた飼葉を食っちゃったりとか。」(丸山さん)
「だって食べるものは同じでしょう。」(外山さん)
「そう、結局人間がこいつらが住んでた所に入り込んで、勝手に牧場を作って『ここは俺のとこだ』と言ってるだけですから、ターパンにとってはひどい話なんですけど。」(丸山さん)
「馬に生まれれば良かったね。」(吾郎)「そうですね。」(外山さん)
野生のターパンは1909年までなんとか残っていましたが、家畜のウマと交雑して終いにはいなくなってしまいました。(聞けば聞くほど人間によって絶滅させられてしまった感じがしますね・・・。)
「ただ今の馬の中にターパンの遺伝子は残っているので、完全な絶滅というとどうかな、と。」(丸山さん)
じゃあどうすりゃ良かったかというと、
「人間になんか近づかなければよかった」
「切ないね・・・」(吾郎)

「面白かったなぁ。いろいろな理由があるんですね、絶滅にも。」(吾郎)

そしてこの本には奇跡的に絶滅しなかった動物も記載されています。その中から丸山さんお気に入りの動物を紹介します。
絶滅しそうでしなかった動物その1. オウムガイさん(頭足類)(←なぜかさん付け・笑)
「貝と言ってもタコやイカの仲間ですね。」(丸山さん)
5億年前に現れ現在に至るまでほとんど形を変えずに生きてきたため「生きた化石」と呼ばれます。そんなオウムガイが生き残った理由は
「やる気がなかったから」(思わずスタッフから笑い声が・・・)
「いいですね、やる気がなかったから、って。やる気はあったんでしょうけど、本人達は」(外山さん)
「グループ全体としてはやる気のあるものも出てきたんです。めちゃめちゃデカいのもいましたし。ただ、やる気のあるヤツは海の中の浅いところで頑張ってた。浅いところの方が餌も多いですし。そうやって浅いところで頑張っていたヤツらがどうなったかというと、6600万年前に隕石が落ちてきた時恐竜と一緒に滅びちゃったんですね。でも今生き残ってるオウムガイは、数種類いるんですが、頑張ってる人たちから追いやられて『じゃあ僕たちは深いとこへ行きます』と。で深海でほとんど動かない、ほとんど食べない、でじーっと生き残ってきた。そして深海では隕石が落ちてきても影響が小さかったものですから、知らない間に天災をやり過ごしてしまったんです。で未だに生き残ってる。」(丸山さん)
「何が楽しかったんだろうね。」吾郎がぼそっと言ったので丸山さんは思わず笑いました。
「やっぱり長く生きることが一番の喜びだったんじゃない?それで行こうよ俺たちは、って。」(吾郎)
絶滅しそうでしなかった動物その2. ロードハウナナフシさん
丸山さんが特にお気に入りの動物だそうです。昆虫ですね。
「ナナフシですけど15cmもあって結構ぶっといんですよ。」(丸山さん)
「怖い!ザリガニみたい。」吾郎がそう言うと「お!」と丸山さんが感心した声を上げました。実はロードハウナナフシはその見た目から「陸のザリガニ」と呼ばれているのです(←吾郎さすが!)。
元々の生息地はオーストラリアから400km離れたロード・ハウ島。
「だからロードハウナナフシなんだ。」(外山さん)
「ここにしかいないの?」(吾郎)
「そうです。固有種ですね。だからあれだけデカくなれた。島というのは敵がいないことがあるので。」(丸山さん)
しかし1920年、島に船が難破したことがきっかけでネズミが侵入。ロードハウナナフシは食い尽くされ絶滅したと考えられていました。
「船の難破で!」(吾郎)「大した匹数はいなかったと思うんですけどね・・・」(丸山さん)
しかし彼は生きていたのです!生き残れた理由は
「流木で海を渡っていたから」
「ええっ!そんなことあるの?!」吾郎は叫びました。
「その理由がお気に入りなんですね。」(外山さん)
「ドラマみたい。」(吾郎)「どうやって・・・」(外山さん)
「だからずっと絶滅したと思われてたんですよ。こんなデカいがいたのにもったいねえな、という感じで。それでロード・ハウ島からたった16kmのところに岩礁があるんです、三角の岩がドーンと突き出たボールズピラミッドという岩山が。で変わり者のロッククライマーが船で乗り付けて岩山を登ったりするんですが、1960年代にあるロッククライマーが登ったら、『これロードハウナナフシ?』というような死体を見つけた。それで10年以上経って実際に調査に行ったら、生きてる個体を見つけたんです。」(丸山さん)「へぇ、すごい。」(外山さん)
そして、つい最近遺伝子を調べたところ、そんなに遺伝子が違わないので、ロード・ハウ島から流れ着いたものと考えてよろしい、という結論が出たそうです。
「でもね、本当に岩山で土がほとんどない場所ですから、フトモモという背の低い木が這うように生えてる所で細々と生きてた。世界で一番自然分布域が狭い生き物ですね。」丸山さんは興奮気味に話しました。
「丸山さんハンパじゃない詳しいですね。」吾郎が感心しました。

そんな丸山さんは新しい図鑑を作りたいと思っていますが、色々な出版社から断られているそうです。番組でも「ワン!」と音をかぶせたので、いわゆる放送禁止用語ですね。「形が面白いんですよ」と丸山さんは語り、AD山田君にもウケていましたが、実現は難しそうです。


拍手ありがとうございます

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GORO | コメント(0) | 2018/12/05 11:12
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