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誰もが旅の途中 (「FREE TIME, SHOW TIME 君の輝く夜に」 8/26)

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帰りの新幹線の中で幸運を噛みしめました。
約2年半ぶりの舞台を京都で観られたのは本当に幸せです。しかも千秋楽を。
1回しか見ていないので比較はできませんが、それでも出演者全員が伸び伸び演じているのが分かりました。吾郎の歌声が伸びやかで、安寿ミラさんのダンスが華やかで、北村岳子さんのアドリブがハチャメチャで、中島亜梨沙さんのコミカルな演技が愉快で、楽しくて最高でした。

2012年から2016年まで3作上演された「恋と音楽」シリーズはミュージカル界という夢の世界を描きましたが、今回の「君の輝く夜に」の登場人物は皆現実を背負っています。それぞれの台詞と歌の歌詞の中にそれぞれの日常が垣間見えるのです。そんな彼らの日常の中の一瞬のきらめきやときめきを描いたのが「君の輝く夜に」だと思います。
そう考えると、1幕と2幕の間のショータイムがこの作品の見せ場なのも頷けます。全員が燕尾服でステッキを振りながらジャズやポップスのスタンダードナンバーを歌う、まるでブロードウェイミュージカルのような世界。カテコに登場した鈴木聡さんが仰っていましたが、1幕からの続きの世界なのか、実は現実とは全くかけ離れた世界なのか分からない微妙さがたまりません。
たまらないと言えば、吾郎の燕尾服姿の美しいこと!脚の長さ、立ち姿の美しさから目が離せませんでした。勿論安寿さんも北村さんも中島さんも立ち姿と動きが一つ一つ決まって本当にかっこよかったです。「立ち姿が美しい」ことは舞台俳優に求められる資質なのでしょうね。
特に安寿さんはやっぱり華がありました。歌の迫力、隅々まで神経の行き届いたダンス、さすが宝塚のトップスターの貫禄です。中島さんも宝塚の娘役トップだったので可愛らしさは抜群。北村さんは劇団四季出身で正統派のミュージカル女優、そして国民的アイドルとして25年以上活躍してきた吾郎。揃いの燕尾服を着て踊ると、バックグラウンドの違いがにじみ出て面白かったです。吾郎はここぞという瞬間にピタリと決めてくる。その時素晴らしく輝くのですね。

「恋と音楽」シリーズと同じく、カーテンコールでは毎回吾郎の挨拶(漫談?)がありましたが、千秋楽では吾郎の挨拶の後、安寿さん、北村さん、中島さんを呼び入れて4人で挨拶。安寿さんは毎回、吾郎のカテコをハラハラしながら聞いていたそうです。「よくあんなにお客さんをdisれるな、と(笑)。吾郎さんとお客さんとの間で長年作られてきた雰囲気なんでしょうけど。」と言えば吾郎も「でも安寿さんも相当だと聞いてますけど?」と言い返し客席は笑いに包まれました。
更に演出の鈴木聡さんも登場。ショータイムで使うグラスの色は吾郎の意見で緑色に決まったとか。貴重な裏話を聴くことができました。
「また新作も是非…。この再演でもいいですし。」と吾郎は鈴木さんにお願いしていました。それはファン全員の願いです。よろしくお願いします!

実は「恋と音楽」のメインテーマを4人で歌うシーンで私は泣きそうになりました。パンフレットの中で鈴木さんも仰っていますが、この「君の輝く夜に」が「恋と音楽」シリーズから続いている作品だと実感したからです。今だから言いますが、SMAP解散以来私の中でずっと時が止まってしまったような感覚があったのです。でも今回舞台の上で演じている吾郎を見て、「恋と音楽」のお馴染みの歌を聴いて、やっと私の中の時計がまた動き出したように感じました。
4人の登場人物は夏の一日の出会いから力を得てそれぞれの現実に帰って行きます。吾郎が最後に歌うように「誰もが旅の途中」。それなら私達も希望をもって自分の旅路を歩いていけるはずです。
吾郎の新しい舞台を信じて、「君の輝く夜に」の再演を信じて、劇場でまた笑顔で再会できることを信じて。


拍手ありがとうございます
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舞台 | コメント(0) | 2018/08/28 11:00
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