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Walking with GORO

稲垣吾郎さんとSMAPと新しい地図と。すべてが好きな主婦の日記 【無断転載禁止】

Top Page › GORO › 初めての恋愛小説 (「ゴロウ・デラックス」 11/17)
2017-11-22 (Wed)  13:55

初めての恋愛小説 (「ゴロウ・デラックス」 11/17)

オープニング。心なしか吾郎は緊張しているようです。
「今日は、この雰囲気で分かると思いますが、凄い方がいらしているんですよ。」(外山さん)
「結構極端ですね、このスタジオ。」(吾郎){ホントですね」(外山さん)
「でも今日無事に帰れますかね、僕。」(吾郎)
「心配ご無用といいますか、今話題の10万部を超えている純愛小説を引っさげて小説家としてお越し頂きました。」(外山さん)

課題図書 : 「アナログ」 ビートたけし

「恋愛小説とたけしさんって…」(外山さん)
「ビックリしましたよね。映画だとバイオレンス物とかヤクザ映画とかのイメージが多いから。でも僕好きです。」(吾郎)
「私も!…ではお呼びしましょう、本日のゲスト、小説家のビートたけしさんです。」
と外山さんに呼ばれて金色のカーテンを開け入ってくるたけしさん…ですが普通に入ってくるはずもなく(笑)カーテンで少しもたついてから現われました。そして第一声は
「どうも、小説家です。」さすがボケの間は完璧です。

ビートたけしさんは、タモリさんさんまさんと共に「お笑い界のBIG3」として芸能界に君臨するだけでなく、ヴェネチア国際映画祭で2度賞を獲得している世界的な映画監督北野武でもあります。そんなたけしさんが今年新しく挑戦したのが小説です。自身初の純愛小説「アナログ」を執筆。出版されるとたちまち売り上げ10万部を記録し現在も売れ続けています。
テレビ・映画の世界で頂点を極めた男がなぜ小説に挑戦したのか?
なぜ純愛小説だったのか?
今回は気になるお話を色々伺います。

「普段小説家の方ではないですよね?」吾郎がまず確認しました。
「小説は俺、いっぱい書いてるんだよ、50冊くらいいってるんですよ。」たけしさんは意外なことを言いました。でも恋愛小説は初めてだそうです。
「で、書いたのも初めて。今度は俺が書く、って言ったんだ。あんまり売れ行きが悪いんで自分で書く、って。」
たけしさんが不思議なことを言うので吾郎は狐につままれたような顔になりました。
「え?今までは…書かれているんですよね?」(吾郎)
「今までは手では書いてない、喋ってた。でテープ起こしの原稿を見直して直してたんだけど、あれは駄目だ。細かいニュアンスがちょっと(伝わらない)。でいいよ、って走り読みしてたらこのざまになっちゃって、又吉(直樹さん)に追い抜かれて頭来ちゃった。」たけしさんが面白おかしく喋るので吾郎も笑いました。
「だから『今度は俺が書く』って言ったら新潮社が驚いて『それ言うのやめて下さい』って。『今まで書いてないみたいだから』って。」(たけしさん)
「小説を手で書こうと思ったのは又吉さんがきっかけですか?」(外山さん)
「あれが芥川賞でしょ?で『火花』でしょ?俺『HANA-BI』っていう映画でグランプリを取った事があるんだ。で(『火花』は)漫才の話でしょ。この野郎、ってムカついて読んだら『ほー、芥川賞ってこう書かないといけないのか、すげえなこれ、大変だなあ』と思って。なんか三島由紀夫的というかね、単なる表現を文学的に表現しないといけないんだと思って、『じゃあ自分で書こう』と。…でも(『火花』は)漫才の話なんで、状況説明が上手いと思った。賞取るだけのことはある。」(たけしさん)
「ストーリーも面白かったですか?」(吾郎)
「うん…まあ、漫才のシーンは俺の方が面白いけどね(笑)。だけど全体的に表現の仕方が文学なんだろうね。」
たけしさんは後輩の又吉さんを素直に褒めました。
「小説と言っても恋愛小説じゃないですか。これを書こうと思ったきっかけは何だったんですか?」(外山さん)
「映画はバイオレンスがすごい多いんです。でも今の時代、色々な問題でバイオレンスな映画は海外で人気がない、日本ではどうにかなってるけど。するとよく聞かれるのが『たけしの映画は男と女の話がない。お前そういう映画を撮らないのか?』って。そうだなあ、と思って、脚本があったの「アナログ」的な脚本が。『じゃああれを小説に直そう』ということになったんだけど、映画の脚本を小説に直すのは逆な行為なんで凄い難しかった。」たけしさんは更に
「小説を脚本に直すのは楽なのね、ディテールは映像で撮れるから。(小説は)映像の分を、ト書きを広げるというか…」
「そうか、色々な描写を書いていかなきゃいけないから…。」(吾郎)
「『高速道路を降りて、田舎の道をトコトコ汚い車で走っていく』ってくだりは映画だと10秒撮ればいいわけだ。」(たけしさん)「そうですね。」(吾郎)
「小説になると『東松山の高速の降り口を危うく通り過ぎそうになったから急ブレーキを踏んで』とか、長いのよ。映像だと10秒くらいのが1ページくらいになる。これは大変だなあ、と思って。」(たけしさん)
「これを書く時にはもっと莫大な量があったって事ですね。」(吾郎)
「ノート4~5冊はあったんじゃないかな。」(たけしさん)

ここで「アナログ」を朗読。
主人公はインテリアデザイナーの水島悟。喫茶店でヒロインのみゆきと出会う、最初のシーン。ここで2人はタイトル通りの「アナログ」な約束を交わす。

「すみません」
すぐ横で女の声がした。
驚いて顔を上げると1人の女性が立っている。
「その雑誌、私の物なんです…」
「すいません、店に置いてある物だと思ったので…」
悟はあたふたして雑誌を手渡した。
テーブルの上のグラスは店員が忘れたのではなく、彼女が単に席を外していただけと分かったが、それよりも彼女がすごく品が良く素敵な人なので慌ててしまったのだ。
向かいに座った彼女にドキドキしながらも悟は話しかけます。
「その雑誌に僕の会社が手掛けた店舗が載っていたのでつい手にしてしまって…すいません」
「もしかして、この店のインテリアをなさった会社ですか」
彼女が驚いて聞く。
「実は僕たちが手掛けた店なんです」
「私、この店が好きでよく来るんです。外からの雰囲気もいいし椅子とテーブルの配色も好みで大好きなんです」
と悟に笑顔で言う。
「岩本さんって方は才能があるんですね。この雑誌にも岩本さんの作品がよく載っていますね」
彼女は雑誌の内容をそのまま信じているようだった。
悟は内心(冗談じゃない!俺たちがやったのに全部自分の手柄にしてしまいやがって)と思ったが
「ええ、岩本はセンスがあるから…僕らもいい勉強になります」
と心にもないことを口にしてしまう。
「こういう仕事は頑固な奴が多くてなかなかまとまらないのですが、上司の岩本がみんなの意見を取り入れて、ようやくこんな雰囲気になりました」
と、岩本が全部やったのではなく、みんなの意見でこの店ができたことを遠回しに伝えた。


彼女が悟の話に興味を持ってくれたので、悟は調子に乗って岩本の失敗談をベラベラと喋ってしまいます。それでもそれを笑って聞いてくれる彼女。

悟はふと我に返り、聞いてみた。
「あなたも同じようなお仕事ですか」
「いえいえ、私は単なる売り子なんです…」
売り子という言葉に母を想って親しみを感じたのか、悟はもう彼女を好きになっているような気分だった。
「あの…お名前を聞いてもよろしいですか」
と勇気を出して聞いてみる。
彼女も名乗っていないことに気づいたように、
「すみません、みゆきと言います」と教えてくれた。
「みゆきさんですか。今度またお会いしたら声をかけてもよろしいですか?」
悟は、すぐにでも連絡先を聞きたかった。
聞けばすんなり教えてくれるかも知れない。
しかし、なぜだか連絡先を聞いたら、二度と会えなくなるような気がした。
「私、休みが木曜日なので、何もなければ夕方ですけど、よくここに来ていますよ」
みゆきは笑顔で答えてくれた。
また木曜日にピアノに来て、もう一度みゆきに会う。連絡先を聞くのはそれからだ。
悟の頭の中は、木曜日の夕方のことで占められていた。


読み終わって本を閉じると吾郎は軽く会釈をしました。一方外山さんは
「ご自分でお書きになったものを隣で長々と朗読されるとなんか、居心地が悪そうな…」と言って笑い出しました。
「あのー…自分の汚物を見せられているような…」とたけしさんが言ったので
「なんかモジモジモジモジしてましたよ。」と吾郎も笑いました。
「いやあ、本当恥ずかしいものですね。」(たけしさん)
「なぜプラトニックな恋愛をお書きになったんですか?」(吾郎)
「若い時はプラトニックどころじゃないからね。会った瞬間に裸になってくれる人が一番好きなわけだから。口が重くてケツが軽いのが一番好きで。そんなバカなことばかりやってきたら興味が無くなっちゃったのよ、うん…。で電話なんかをよくしていたんだけど、それも興味なくなった、めんどくさい。でネットとかLINEとかを多用すると自分の時間が無くなる、というか対応するだけで嫌になる。そうすると自分の行動も相手の行動も規制されて、本当に自分の意思がそこに反映しているのか?という…。そうするとデートなんか昔は家の電話しかない頃には、外に出る時に相手に電話連絡出来ない時にイラついたり『明日どうにか時間作らなきゃ、連絡つかないし』とかあったじゃん。あまりにも簡単に『明日行けなくなった』とか『今日ちょっとダメになった』とかいうよりもちょっと考えることが多くて面白いなと思って。」(たけしさん)
「いいね、プラトニックというかアナログな恋愛。」吾郎が目を輝かせて言いました。

もう一カ所朗読。主人公悟が最愛の母の死の後みゆきと共に湘南の海へ出掛けるシーンです。ここには恋愛観だけでなくビートたけしさんの女性観も表れています。

三十分でピアノの前に車をつけた。
みゆきが早足で、助手席に乗り込む。
心配したクラッチもあまり気にならず、目黒通りから環八を右に曲がりすぐ第三京浜に入った。
茅ヶ崎から鎌倉方面に向かい、途中の路肩で車を停めて海を見ていた。
知らない人が見たら二人のぎくしゃくした感じから恋人同士には見えなかっただろう。車の故障で困り果て佇んでいる男女に見えたかも知れない。
「すいません。こんな排気ガスとホコリの中で、黒くよどんだ海を見てもつまらないですよね。」
すると彼女は、海をじっと見ながら、
「海が青く光ってなくても、空気が澄んでなくても、道路が車でうるさくても、気にすることないですよ。そのお陰で光る海の美しさや素晴らしさが分かるんですから」
と独り言のようにつぶやいた。
どういう意味なのかはっきりとは分からなかったが、その口調と達観したようなみゆきのつぶやきが悟の心を揺さぶった。
みゆきは母の死を知っている。
高木がピアノに行って俺が行けない事情を伝えたのだろう。
痩せ細った母の姿、泣きはらした高木と山下の顔、介護士の木村さん、仏壇の父の遺影、いろいろな人達への思いが浮かんでは消え、悟は声を出して泣いてしまった。
海を見ていたみゆきがそっと涙に濡れた悟の目元を指先で拭った。
悟は夢中でみゆきを抱きしめ、みゆきの胸に顔を埋めいつまでも泣いた。
今みゆきは、母であり菩薩であり天使だった。


「いいですね。母であり菩薩でありヘルス嬢だった、って…。ふざけるなバカヤロウ!って。思わずお金を払ってしまった、って…。もう駄目だこれは。」
たけしさんのボケに吾郎も外山さんも大笑いです。
「でもいいですよね、母であり菩薩であり天使って。男なら誰でも憧れる女性ですよ。」(吾郎)
「たけしさんにとって女性というのはこういう存在ですか?」と吾郎に訊かれるとたけしさんは一瞬考えて
「俺はね、人からよく言われるんだけど、マザコンだったから。この間同窓会やったんだけど、大分死んでたんだけど、先生が『たけしのとこのお母さん、本当にお前を可愛がってた、遠足までついて来ちゃったからなあ』って言って。『遠足で助かったんだけど他の子の世話までして。お前が可愛かったんだろうなあ、運動会から遠足から何でも来た。』って。『で教室は父ちゃんに言って全部塗り替えたり、全部お前のうちの親がやってくれたんだ』って。…だから母親っていうのは、主人公にとっての母親と結構被ってるんだよね。」
「なんかそうなのかな?と思いながら読ませて頂きました、多分読者の方もそうじゃないかと思うんですけど。」吾郎が言うと外山さんも頷きました。

今回初めて小説を自分で執筆したたけしさん。そのネタを書き留めた創作ノートを持ってきて頂きました。テレビ初披露です。
「大体俺が書いてないとみんな思ってるから、証拠として持ってきた、頭来て。」とたけしさん流の毒舌で紹介して下さいました。
「一番上(紫色のノート)が出だしなんだけど、出だしの部分が書いてある…」たけしさんがページをパラパラとめくるとノートには大きな文字で文章が横書きされていました。
「証拠見せましょう、証拠。」と吾郎も身を乗り出しました。
「で、『アナログ』と書いてある。」とたけしさんは最初のページを見せました。ページの真ん中のあたりに赤い線が引かれ、上半分の真ん中あたりに大きな字で「アナログ」と書かれています。
中には主人公達の会話部分などが書き留められていますが、笑いの要素も盛り込まれていて漫才のネタ帳の様です。
「1,2,3,4…全部で4冊ですか?」と外山さんが訊くとたけしさんは一番下の黄色いノートを手に取って
「…でこれが最終章でこの本の最後のくだりが書いてあるんだけど。書いたんだけどその間の部分が…また思いつくと書いて、こっち(2冊目3冊目のノート)に差し込んでくるから…」
「ああ、だから2のノートにこちらの黄色いノートのページが入ってる…」(外山さん)
「うん、そう。」(たけしさん)
「ノートを切って編集とかしちゃうんですか?」(外山さん)
「そう。思い出したり差し込んじゃったりする。」(たけしさん)
「切れるノートでないと駄目ですね。リングノートでないと。」(吾郎)
こういう執筆の仕方は映画編集とも通じているのでしょうか。
「で『アナログ』が大爆発して売れたら、これを1冊1億円で売ろうと思う。」たけしさんの言葉に吾郎も外山さんも大笑いしましたが、
「でもこんな事おっしゃってますけど、たけしさんはフランスでは大変な方ですからね。」と外山さん。たけしさんはフランス政府から文化功労者の勲章を授けられているんですよね。
「こんな事ばっかり言ってるから日本で相手にされない。日本では何の賞もくれないんだよ。失礼な。文化勲章ぐらいくれれば良いのに何にもくれない。」
たけしさんの毒舌がまた炸裂しました。

最後に、小説とは関係ありませんが、たけしさんにこんな質問を。
「最近吾郎さんが”人生の転機”を迎えまして…」(外山さん)
「僕、”転機”を迎えてしまったんです、色々ございまして。」(吾郎)
「なるほど。」(たけしさん)
「たけしさんから人生の先輩として何かアドヴァイスを…。」(外山さん)
するとたけしさんは「幸福の科学へ行ったらどう?ダメ?」とボケてからこう答えてくださいました。
「あらゆるものは転機…人類だったら死ぬ事なんだけど、遺伝子を遺して次へ…延々と消滅と生まれ変わるのを繰り返すわけで。転機も同じだから、転機はいっぱいあった方が良いと思うよ。亡くなったら転機もないんだから、転機が色々あるって事は、生きていく、進化している証拠だからありがたいと思っちゃった方が良いよ。チャンスというか。で、また転機が来たって良い。脱皮だと思えば良い。蚕から繭になって蚕蛾になっていくじゃない?羽化するまでの、飛び立つまでの段階だと思えば。実に今いいとこ来てると思った方がいいんじゃない?」
「ありがとうございます。」と吾郎は丁寧にお辞儀をして
「いや、嬉しいなあ。」と微笑みました。たけしさんの話を聞いているうちに明らかに穏やかな顔になっていったのが見ていて嬉しかったです。でもそこはたけしさん、
「成功したらお金貸して」
と最後にボケることを忘れませんでした。
たけしさん、温かいアドヴァイスをありがとうございます。

AD山田くんの消しゴムはんこも気に入って下さったようで、「はんこくれるの?」とおっしゃいました。「はい、作った甲斐ががありました。」と山田くんも嬉しそうでした。

今回はたけしさんがちょっと恥ずかしそうにしていたのと、吾郎が終始ニコニコしていたのが印象的でした。
真面目な話の中にボソッと毒舌を交えるたけしさんの話術の面白さは文字にすると伝わりにくいのですが、今回はなるべくそのまま書き起こしてみました。


拍手ありがとうございます

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最終更新日 : 2017-11-22

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