SMAP稲垣吾郎さん大好きな主婦の日記 【無断転載禁止】

一番目立って一番目立たないもの (「ゴロウ・デラックス」 7/8、7/15)

7月8日、15日のゲストはブックデザイナー祖父江慎(そぶえ しん)さんでした。
なので、2回分の感想を纏めて上げます。

《7/8放送》
今回は雨の中のロケから始まりました。
今日のゲストはブックデザインの第一人者祖父江慎さん(57歳)です。
「大変お忙しいという事なので、今日は私たちの方から事務所にお邪魔する事になりました」と外山さん。
ということで、吾郎と外山さんは祖父江さんの事務所、コズフィッシュを訪ねました。
大きな硝子のドアを自ら開けて出迎えて下さった祖父江さん。明るくエネルギッシュな方です。
吾郎を見るなり「背高いんですね」と一言。とても歓迎してくださいました。

表紙のデザイン、紙の種類、字体など、本のデザイン全てを決めるのがブックデザイナーの仕事。つまりブックデザイナーがいなければ、私たちは本を手にする事は出来ません。いつも目にしているのに殆ど知らないブックデザインの世界とは?

祖父江さんはブックデザイナー歴30年、今までに2000冊ほどの本を手掛けてきました。ゴロデラに出演してくださった作家の皆さんo本も手掛けています。
事務所の本棚には沢山の古い本があります。これら資料の数も相当なもの。そしてさらに奥に進んでいくと祖父江さんデザインの本がズラリと並んでいます。
祖父江さんの人気の秘密は奇抜なデザインだけではありません。編集者さんからは読みやすさ、文字や書体や文字組みへのこだわりが厚く信頼され「一度一緒に仕事をするとやめられない」と言われています。

課題図書 : 「祖父江慎+コズフィッシュ」

祖父江さんが今までデザインした本が解説付きでまとめられている本です。
「(デザインが)どれもかぶるものがない。『これが祖父江さんっぽい』というのがない。画家には作風ってあるじゃないですか。」と吾郎が言うと、祖父江さんは深く頷いて
「それそれ!なるべく同じデザインにならないようにしています。ノウハウにならないように、癖にならないように、気をつけて作っています」と答えました。吾郎の感想は核心をついていましたね。

本で一番目につくのはカバーデザイン。祖父江さんの発想はユニークです。
さくらももこさんのエッセイ3部作を手掛けた時、「(まんがとは違って)枠のない絵を描きませんか?」と言ったら、さくらさんはゆで卵の殻を砕いて紙に張り着色した絵を描いてくださったそうです。しかしさくらさんはゆで卵を全部食べたのが辛かったそうで、2作目はフェルト、3作目は細かい砂絵になったそうです。
赤塚不二夫さんの「天才バカボン」にもエピソードが。最初デザインを持っていったら赤塚さんに「いらない」と言われてしまいました。「天才バカボンの名前で買うんだから『赤塚不二夫』もいらない」と。それでも色々なデザインを持っていくと赤塚さんは「お前面白い奴だな」と言い、「とにかく面白くしてくれ」と言ってくれたのです。 
「このバカボンはどうして肌が緑色なんですか?」(外山さん)
「『肌が肌色である必要はない』と赤塚さんに言われて。とにかく面白くしようとしたらいい方向に壊れていった。」(祖父江さん)
そしてゴロデラに出演してくださった楳図かずおさんの「恐怖」にも仕掛けがあります。「裏表紙が鏡になってるんです。(外山さんが自分の顔を映してみる)でもよく見ると他の顔が…。」祖父江さんに言われてじっと鏡を覗き込んだ外山さんは「ホントだー!」と大声を上げました。 さらに、読み進めていくと本の横の部分に怖い顔が浮かび上がってくるという仕掛けもあります。
「なんでこんな事をしたんですか?恐怖だから?」(吾郎)「恐怖ですかね…」(祖父江さん)
「でも目立ちませんね」(外山)
「なるべく邪魔をしないように。なんか変だな?とふと気が付く感じで。」(祖父江)
「その点控えめですね。」(外山)

ここで吾郎の朗読。祖父江さんが本の手触りに拘る理由についてです。読書している間人はずっと本に触れています。そこで表紙にでこぼこをつけたり本体の紙の感触に拘ったり。それらによって読者の緊張感などが変わってくる、というのです。
「さり気ない気遣いですね」(吾郎)
手触りに拘った本が京極夏彦さんの「どすこい(仮)」。お相撲さんの話なのでカバーに汗のようなゴムのデコボコの加工を施しました。「お金がかかるでしょう?」と外山さんが訊くと
「予算は考えます。京極さんならどれくらい売れるから、とか。でもアイディアを形にするのが一番大変。やリくり主婦みたい。」と祖父江さんは笑いました。
糸井重里さん「言いまつがい」シリーズの「銀の言いまつがい」には背表紙の下半分にテープが貼ってあります。本来本の内部に貼るテープを背表紙に、しかも下半分だけに貼るようお願いして機械を調整してもらったら
「戻らなくなった。機械ダメにしちゃった。」(祖父江さん)
そして究極のこだわりが詰まったのが吉田戦車さんの「伝染るんです」。
「本の素人が集まって本を作ったらどうなるか、ということで、ありとあらゆる間違いを盛り込んだんです。」(祖父江さん)
出来上がった本は印刷が曲がっていたり、白紙があったり(落丁)、同じページが続いたり(乱丁)、紐栞が短くて役に立たなかったり…。 「面白いこれ」と吾郎は喜びましたが、お客さんはこれがデザインだとは気づかず本屋さんに返しに来て
「返品の嵐です。」(祖父江さん)それじゃダメですよね(笑)。

ここで外山さんの朗読。最近はカバーのデザインにばかり予算をかけるようになってカバーを取った本来の表紙がむなしい姿になっている。しかし読者のチェックが甘い分自由度があるので本体表紙に遊びを入れるのだそうです。
「ちょっと見つけると嬉しくない?見つける必要ないのに。『得しちゃった』って。」(祖父江さん)
その遊びは今回の課題図書にも施されています。吾郎がカバーの隙間から本体表紙を覗くと「のぞいちゃいやん」と書かれているのです。
また怖い話を集めた「新耳袋」は本体表紙に護符を印刷しました。
「読んでも怖い事が起こらないようにしています。」と祖父江さんが得意気に言うと
「買った方気付いてないと思いますよ。」と外山さんが鋭いツッコミを入れました。
そして究極の隠しデザインを施したのが「山田タコ丸くん」。
「通常の本は光があるところで読むと思うんです。でもこのマンガは!光がない所の方が!ギャグが冴えるんです!」と祖父江さんは興奮気味に言うと椅子に登り本を開いて蛍光灯にかざしました。「蓄光インキを使っているのでこうして光を貯めて…」と降りてくると「暗い所で開くと光って違うオチが読めるんです!」
照明を消して吾郎が本を開くと違う漫画が光って現れました。「すごい!」と吾郎も興奮です。しかし、
「蓄光インキを使っていると書いてないから、『この漫画のファンなんです』と言ってきた方に『蓄光インキのところ光りました?』と聞くと『はぁ?』と気が付いてない。」(祖父江さん)
「だって普通光のないところでは読みませんよね。」(←外山さん、ツッコミが冴えてます)
「どうしてそんな事を思いついたんですか?」(外山さん)
「本を開いたままパッと電気を消した瞬間に何かが浮かんで来たら楽しくない?」(祖父江さん)
本当に発想が自由ですよね。


《7/15放送》
2週目では先ず祖父江さんのルーツを紹介しました。子供の頃から絵を描くのが好きだった祖父江さんはデザインを学ぶため多摩美術大学へ入学。そこで漫画家のしりあがり寿さんと出会います。当時漫研のリーダーをしていたしりあがりさんに誘われ祖父江さんは漫研に入りました。その後しりあがりさんに「今度漫画の本を出すから一緒にやろうよ」と言われ「エレキな春」のブックデザインを担当。「エレキな春」は漫画家のデビュー作としては異例のヒットとなり、祖父江さんの元にはブックデザインの仕事が殺到するようになりました。
「本を読むのはお好きですか?」(外山さん)
「僕は本を読むのが遅いんです。書体などが気になって内容が頭に入って来ない。」(祖父江さん)
「あらゆる文字がに気になると大変ですね、テレビのテロップとかも。」(吾郎)
「そう、テレビのテロップを見てても『新しい書体を使ってるんだ、面白いな』とか…」(祖父江さん)
祖父江さんの書体へのこだわりが分かるのが恩田陸さんの「ユージニア」です。
「恩田さんから注文があったんです。『普通、ミステリーは読み進むにつれて謎が深まっていって最後にすべての謎が解けてスカッとするんだけど、この小説は読み進むにつれて気分が悪くなって眩暈の様なスッキリしない感じになる。そういう感じを出して欲しい、と。」
そこで祖父江さんは読点を横長にして古めかしい感じを出し、漢字・ひらがな・カタカナをそれぞれ違う書体にし、促音はやや上に配置して少しずれた感じを出しました。でも些細な違いなので
「読んでいても気が付かないよ、本の好きな人でも。」と吾郎は驚きました。
「気が付かない程度でいいです、そよ風程度で。」 と祖父江さんは淡々としています。何となく違和感を感じる程度がいいのだそうです。

ふたたび祖父江さんの書庫へ。本棚に並んでいる沢山の古い本はよく見ると全部夏目漱石の「坊ちゃん」です。
「なぜ『坊ちゃん』なんですか?」(吾郎)
「『坊ちゃん』は刊行から約100年なんです。そしてどの古本屋さんにもあって100円程度で買える。100円x100年だから1万円位で100年分が手に入ると思っちゃったわけ。」 祖父江さんはあらゆる「坊ちゃん」を集めました。一見同じに見える物でも開いて比べてみると
「活字が違うじゃん、行間も。」(吾郎)発行年が違うと装幀(ブックデザイン)も違うんですね。
「これは吾郎さん向け。」と言って祖父江さんが見せてくれたのはお風呂用「坊ちゃん」。特殊な紙を使っているのでお風呂で読みながらウトウトしてうっかりお湯に落としても大丈夫だそうです。
「坊ちゃん」をこよなく愛する祖父江さんに、2014年夏目漱石「心」のブックデザインの依頼が来ました。「来た来た!」と本当に嬉しかったそうです。そして出来上がった本の最大の特徴は片手で読める事。
「ほらほら、こんな物がここに…」と祖父江さんはなぜかつり革を取りだしました。吾郎が通勤中の人のようにつり革を持ってもう片方の手で本を開くと
「ほんとだ、片手で読める!」
紙の柔らかさも勿論ですが、「ノド」と呼ばれる本の真ん中側の余白を広く取ってあるので本を大きく開かなくても楽に読めるのです。
「どうして片手で読めるように?」(吾郎)
「西洋の本はテーブルの上に置いて読むので大きくて表紙も固いんです。でもアジアの人は手で持って読む。現代人はスマホも片手だし、片手で読めたらいいなと。」読者の生活習慣も考えてデザインするんですね。
ここで吾郎の朗読。造本する時本の寿命も考える、というくだりです。いつまでもきれいな本より読むにつれその人らしく変わっていく方がいいと祖父江さんは思っています。本と読者との間に1対1の関係をきちんと作りたいという祖父江さんは本に書きこみをしたりページを破ったりしてもいいと考えています。
そんな祖父江さんの考えが形になったのがよしもとばななさんの「ベリーショーツ」。本が壊れて表紙が取れるとノドの部分に仏像の絵が現れます。「この本にはノドボトケさんがあるんです。壊れて初めて見える。」と祖父江さん。本が古くなって壊れた後の事まで考えているのは驚きです。

そして新しいブックデザインを求めて祖父江さんは印刷実験もしています。
例えば酢醤油をインキに混ぜる実験。「腐っていくポスターを作ろうと思ったんです。インキに酢とか醤油を混ぜると劣化するのではないかとやってみたら…現在劣化進行中です!」と祖父江さんは大きなポスターを出してきました。全体的に茶色っぽく見えますが「前はもっときれいだった」と祖父江さん。
カレー粉印刷にも挑戦しました。出来上がったポスターはなかなか良い色合いです。「この辺を触ってみるとスバイスの手触りがする。」と吾郎。「でも匂いはないね。」匂いはすぐに飛んでしまったそうです。祖父江さんは「カレー粉印刷は二度とさせてもらえないと思う…。印刷所が大変だったみたい。」とボソリ。
更には「著者のDNAを入れたい」と著者の生髭をインキに混ぜた事もあります。実験は成功。そこで「是非やらせてください」と印刷所に頼んだ所「分かりました。あと段ボール一箱分くらいの髭があれば…」と言われ実用化を断念しました(笑)。
「確かにこれ(自分の頬を手で囲む)だと1冊分位にしかなりませんよね。」と吾郎。
現在実験中の物も見せて頂きました。「鳥肌が」(穂村弘さん)の束見本(本文が印刷されていない見本)にはオカモト製のゴムのシートが挟みこまれていて、今経過を見ている所だそうです。「成功する事は少ないです。」と祖父江さん。強度やコストなど色々な問題があるそうです。
そして祖父江さんが今注目しているのはブラックライト印刷。一見何も見えませんが、ブラックライトを当てるとカラー印刷が浮かびあがります。
「インキは開発されたんですけど、どう使うかはこれから考えないといけない。」と祖父江さん。
「色々できそうですよね…CDジャケットとか。」と吾郎が言うと
「やっちゃいますよ!言って頂ければ。」と祖父江さん。
今吾郎を取り巻く状況を考えると祖父江さんのこの一言は本当に嬉しかったです。祖父江さんがジャケットをデザインしたSMAPのCD、是非実現して欲しいです。

AD山田くんの消しゴムはんこも、ブラックライトを当てるとコズフィッシュのトレードマーク「サンハンちゃん」が浮かび上がる仕掛けになっていて祖父江さんに大変喜んで頂けました。

「ブックデザインは本より目立ってはいけない。ブックデザイナーは本が世に出るお手伝いをする本の助産師みたいな存在。本はあくまで著者のものであってデザイナーのものではない。」という祖父江さんは控えめである事に誇りを持っておられるようでした。

今までほとんど気にしていなかったブックデザインの世界を知る事が出来て楽しかったです。


拍手ありがとうございます

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プロフィール

はちミツ

Author:はちミツ
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稲垣吾郎さん大好き、5スマ大好き!の主婦。
吾郎ファン歴は24年目になります。
神奈川県在住。

近況
①毎週水曜日は「an・an」の「稲垣吾郎のシネマ・ナビ」をチェック!。
②吾郎出演映画「少女」は2016年10月8日公開♪
③吾郎出演ドラマ「不機嫌な果実」のDVD、Blu-RayBOXは2016年10月19日発売♪
④「ゴロウ・デラックス」(TBS)もお見逃しなく!


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