FC2ブログ

魔女の宅急便 (「ゴロウ・デラックス」 6/15)

オープニング。
「今夜は今年3月に国際的な賞に選ばれた方が来て下さっています。」(外山さん)
「あの『魔女の宅急便』を書かれた方ですね。日本中の方がこの作品を知ってますから。楽しみですね。」(吾郎)

今回のゲストは児童文学作家の角野栄子さん。「魔女の宅急便」や「小さなおばけシリーズ」等、その作品は世代を超えて愛されています。そしてこの3月、長年子どもの本に貢献した功績が認められ国際アンデルセン賞作家賞を受賞されました。「児童文学界のノーベル賞」といわれるこの賞を受賞した日本人はまどみちおさん(1994年)、上橋菜穂子さん(2014年)に次いで3人目です。
「まず、この『児童文学界のノーベル賞』といわれる国際アンデルセン賞作家賞受賞ということで、おめでとうございます。」(吾郎)
「ありがとうございます。」(角野さん)
「もう取っていらっしゃるかと思いました、私。」(外山さん)
「そうですよ。今までずっと書かれてきたのに、今このタイミングで受賞されたというのがね。」(吾郎)
「私もちょっと分からないんですけど。でも2年に1回なんですね、この賞は。毎年ではないんです。世界中から選ばれるわけですから。」(角野さん)
今回の候補は33人だったそうで、角野さんはその頂点に立たれたわけです。
「受賞されたことはどうやって知ったのですか?」(外山さん)
「夜遅く担当の編集の方から『決まりました!』と電話がかかってきて。もうびっくりしました。本当に私は取れると思ってなくてお友達にも誰にも言わなかったんです。だから私自身もびっくりしました。」(角野さん)
授賞式は今年8月。今回はギリシャのアテネで行われるそうです。
「ちょっと遠いですよね…」という角野さんに
「寝ていきましょうよ、飛行機で。」と吾郎はにっこりしました。
「ギリシャの青い感じとか白い感じとか鮮やかな色が似合いそうですね。」と外山さん。今日の角野さんのお洋服は鮮やかな赤で、とても良くお似合いです。

課題図書 : 「魔女の宅急便」 角野栄子 (福音館書店)

主人公キキは魔女のお母さんと人間のお父さんから生まれた女の子。魔女には13歳になると親元を離れて1年間暮らす、という決まりがあります。その旅立ちのシーンを外山さんと角野さんで朗読。著者の方が朗読して下さるのはゴロデラならではの貴重な機会ですね。

お日さまがすこし西へかたむきかけたころから、キキは、コキリさんのつくってくれた新しい黒い服を着て、鏡の前で前をむいたりうしろをむいたり、大さわぎです。足もとでは黒猫のジジも負けてはいられないというように、横から鏡をのぞきこんでは、体をのばしたり、ちぢめたりしています。
かと思うと、ふたりしてコキリさんのほうきに乗りこんで、ちょっと横をむいて気どってみたりしています。
「さあさ、あなたたち、おしゃれはそのぐらいにしたら……ほら、西の空を見てごらん、夕やけの色がもうあんなにうすくなってきたわ」
コキリさんはいそがしそうにあちこち動きまわりながら声をかけました。
「かあさん、もうちょっとでいいからスカート、みじかくしてよ」
キキはスカートをひっぱって、つまさき立ちしながらいいました。
「どうして?とてもにあっているのに」
「もうすこし足が見えたほうがすてきだと思うわ」
「そのほうがずっとお上品よ。おとなしく見えるほうがいいのよ。そうじゃなくても魔女のことをとやかくいう人が多いんだから。さ、これ、おべんとうよ。」
コキリさんはキキの肩をたたいて、そばに小さな包みをおきました。

「うーん、いいですねえ!」じっと聞いていた吾郎はうなりました。
「魔女の宅急便」が画期的だったのは幼くて可愛い魔女を描いたことです。それまで魔女といえば、グリム童話に登場するような怖くて意地悪なおばあさんがほとんどでした。角野さんは今までとは真逆な魔女を描いたのです。
「そもそもなぜ魔女を主人公にしたんですか?」(外山さん)「画期的ですよね」(吾郎)
「娘が12歳くらいの時に、魔女の絵を描いて机の上に置いてあったんです。それが魔女がほうきに乗ってラジオを提げていて、ほうきの房が三つ編みになってリボンが付いていたんです。それを見たときに12歳くらいの小さな女の子の魔女を書いてみようかな、と。」(角野さん)
その娘さんの絵はとても可愛くて温かみのある絵です。
「すっごい上手!」「12歳の時の絵ですよ!」吾郎と外山さんは口々に驚きました。
「なんでキキが始める仕事を宅急便にしたんですか?」(吾郎)
「宅急便がすごく流行り始めた頃だったんです。飛べるんだから速く届けることが出来るかな、だから宅急便を魔女がしてみるのも良いかな、と。」(角野さん)
時代を反映した設定ですね。
「クロネコヤマト以外、宅急便って言っちゃいけないんですよね。」と外山さんが指摘すると
「そうなんですか?」と吾郎が大声で驚きました。
「うん。ハードカバーになる時ちょっと問題になりました…。」(角野さん)
「ああ、素敵な言葉だなと思って使ったけれど…。」(吾郎)
「最初はちょっと問題になったんですけど、全然問題ないということになって。」(角野さん)
「あ、ヤマト(運輸)さんの方から…。」(吾郎)
「『魔女の』とつけば…(OKだと)。これは本ですので。」(角野さん)
そして1989年宮崎駿監督によってアニメ化され大ヒットを記録しました。
「映画をご覧になっていかがでしたか?」(吾郎)
「最初観た時は原作と大分違うものですから“おやおや”と思いましたんですけど…」(角野さん)
「おやおや、というのはどの部分で?」(吾郎)
「(ラストの)飛行船の部分が原作にはないんです。…でも私がお願いしたのは『魔女の宅急便』というタイトルはそのままということと、キキという少女の世界観は変えないで頂きたいということだったんです。」(角野さん)
「そこは宮崎駿監督の世界とうまく融合できた、と。」(吾郎)
「そうですね。そしてなにしろ映画を見た方が多いですよね。本は太刀打ち出来ないくらい。世界中に行きましたから。」角野さんは嬉しそうに言いました。
今では9カ国語に翻訳され世界中で愛されている「魔女の宅急便」。面白いのは表紙で、アジア(中国語、韓国語、ヒンディー語)では日本と同じイラストなのですが、ヨーロッパでは魔女のイメージは怖いため、表紙のイラストも変えられています。
そしてもう一つ、角野さんが魔女を描く上でこだわった事がありました。
「小さい頃から、何でも魔法で叶えられるのはちょっと嘘くさいな、と思っていたんですね。だからこの話を書くときは魔法は一つにしよう、と。」(角野さん)
キキが使える魔法はほうきに乗って空を飛ぶことだけです。
「何でも(魔法で)解決しちゃうとそれで終わりになっちゃいますよね、話が。でも魔法が一つだったら(ほうきが)壊れることもあるし飛べないときもある。そういう時に13歳の女の子がそれをどうやって工夫して乗り越えていくか、としたらきっと物語が面白くなると思ったんです。」(角野さん)
「なるほど。スーパーウーマンだったら憧れはあっても近くには感じられない…。だから応援したくなったり自分のお友達みたいに感じたり。」(吾郎)
「まさにそうだと思います。」(角野さん)
キキは新しい街で沢山の人に出会い少しずつ成長していきます。でも仲良しのとんぼさんの一言に悩んでしまうことも…。思春期を迎えたキキが描かれているシーンを外山さんと吾郎とで朗読。

キキはこのところ、ちょっとごきげんななめでした。
これといった理由もないのに、なにかいらいらしてくるのです。
「この町にきてからずっとたいへんだったから、つかれがでてるんだわ」
キキは自分で自分にいいわけをいうようにときどきつぶやきました。
でも、それだけではないことに、キキはぼんやりと気がついているのです。
絵描きさんの絵をお散歩方式で運んだのをきっかけに、飛行クラブのとんぼさんは、よくキキの店に遊びにくるようになりました。そんなとき、とんぼさんがなにげなくいったことばを、キキは気にしていたのです。
「キキってさ、空を飛ぶせいかな、さばさばしてて、ぼく、気らくでいいや。女の子っていう気がしないもんな。なんでも話せるし。」
そのときは、とんぼさんが自分をほめてくれたと思いました。でも日がたつにつれ、
「女の子っていう気がしないもんな」
ということばが心にひっかかってきたのです。
「あのとき、あたしの目は絵よりかわいいっていったくせに……こんどは、さばさばだって、……さばさばってどういうこと?こういう大きな町の女の子っていうのは、とくべつなのかしら、……そんなにちがうのかしら」
キキは心がどうももやもやして、決まりがつかない感じなのでした。

「うーん…分かりますか?気持ち」吾郎が外山さんに訊きました。
「わかりますよ」と外山さんは即答。「女の子として見てないってことじゃん、と思いますもの。」
「ちょうど大人になりかけですよね。でもまだ子どもの部分を沢山持っている女の子というのは不思議なエネルギーがあって、書いてて面白いなといつも思うんです。」(角野さん)
「それって男の人には絶対わからないよね。男の子は学校でそんなことに気づかない。男の子はもっと幼いから、女の子のそういう多感な時期の事って。自分が中学生くらいの時って女子を見てても分かんなかったもんね。だから自分が父親とかになって娘とかできたら、すごい戸惑うだろうね。そんな気がした…いませんけど、子ども。」吾郎はしみじみと語り、角野さんと外山さんは頷いていました。

「魔女の宅急便」には続編があります。第6巻ではキキは35歳になり…
「キキはとんぼさんと結婚するんです!」(外山さん)「そうなんですね。」(吾郎)
「双子が生まれるんです、ニニとトト、女の子と男の子。」(外山さん)
「やっぱり似るんですね、物静かで読書家の男の子、生意気でおてんばな女の子。」(吾郎)
「これ、キキが大人になって子どもを産むまで書こうと決めてたんですか?」(外山さん)
「はい。書き始めた時に、どうして男の子は魔女になれないのかな?という疑問が私の中にあったんですね。それでキキに双子を産んでもらって、女の子は魔女になれるのに男の子はどうしてなれないのかということを書いてみようかな、と思ったんです。それにはキキは35歳で双子のお母さんになってもらう方が良いかな、と。」(角野さん)
「これは読みたいですね。」(吾郎)

話題は変わって。
「今日は角野さんの創作の秘密を知るべく、自宅兼仕事場にお邪魔させて頂きました、ありがとうございます。」外山さんが弾んだ声で言いました。ここからは外山さんのロケVTRです。
角野さんのご自宅兼仕事場は神奈川県鎌倉市にあります。そして角野さんのお宅は1冊の本になってしまうほど内装にこだわっていらっしゃるそうです。

課題図書 : 「魔女の宅急便が生まれた魔法のくらし
角野栄子の毎日 いろいろ」 角野栄子 (KADOKAWA)

「まずお邪魔して目についたのが…」外山さんが指さしたのは玄関に置かれた腰高くらいの引き出し。一番上の段が人の顔のようになっています。
「ふざけてるでしょ(笑)。人の顔が磁石になってて、泣いた顔とか笑った顔とか怒った顔に変えられる。」と角野さん。今日は「歓迎のしるし」で笑った顔です。そして、玄関のドアも下駄箱も独特の赤い色でとても可愛らしいです。角野さんは「いちご色」と呼んでいらっしゃいます。赤がお好きなのだとか。この日のお洋服も鮮やかな赤です。
二階に上がると作り付けのガラスケースがあり小さな人形や置物が沢山並べられています。旅行先で買ったりお土産で頂いたりしたものだそう。色々な場所の思い出の品ですね。
お洒落が大好きな角野さんは小物もコレクションしています。プラスティックの指輪も
「外国に行くとすっごい安いんですよ。駅の売店なんかにも売ってて、いろんな色を持っていると洋服にも合わせやすくて遊べるから楽しいですね。」(角野さん)
「これは?」外山さんが白い大きな玉が並んでいるネックレスを手に取りました。
「ゴムなの!」と角野さんは自分の首にかけて見せました。
「シャボン玉が沢山ついているみたいで可愛いですね。大ぶりなアクセサリーがお好きなんですか?」(外山さん)
「そう。『大きなアクセサリーですね』と(目が行くから)顔のシワを見られない作戦(笑)。」
いちご色と白を基調にした壁には作り付けの本棚があちこちにあります。
「どんな本を読まれるんですか?」(外山さん)
「普段読むのはミステリーが多いです。」(角野さん)
「へぇー!」VTRを見ていた吾郎が驚きの声を上げました。
「持ち運べるように文庫が多いですね。うちで読む本は好きな本を。これなんか娘と一緒にすごくよく読んだんですよ。」と角野さんは本棚から古い絵本を取り出しました。「まりーちゃんとひつじ」という絵本です。角野さんは懐かしそうにページをめくりました。
本棚にはマンガもあります。
「娘が『たまにはマンガもどう?』って持ってきたんです。」(角野さん)
そしていよいよ数々の名作を生み出した仕事場へ潜入。
まず外山さんの目に止まったのはバスケット(?)にきちんと並べられた眼鏡でした。どれもカラフルで形も可愛いです。
「これ掛けてたら原宿で『おばちゃん可愛い』って言われた。若い子に呼び止められて。」と角野さんは嬉しそうに言いました。
仕事机の上にはパソコンが。短いエッセイはパソコンだけで書き、長いものは大体手書きしてからパソコンで清書するそうです。その手書きの時に使うというアイディアノートを見せて頂きました。表紙がとても可愛らしいです。
「これ、中は真っ白なんですね。」(外山さん)
「私はね、真っ白でなきゃ使えない。線(罫)が引いてあると束縛を受ける感じがする。真っ直ぐに書かなくちゃいけないとか。」(角野さん)
絵も描くので、罫線があると邪魔なのだそうです。
「束縛を受ける感じが嫌だ、というのがいいですね。自分の中で制限なしに。だからノートも白。自由にどこに描いてもいい。」外山さんはちょっと興奮しているようです。
「だから、縦書きになったり横書きになったり。……私は基本的には縦書きですね。ただ絵本の事を考えているときは横書き。なんででしょうね…。不思議ね、今気がついた、私も。」(角野さん)
角野さんのご自宅は、少女らしい可愛さがそこここにちりばめられた夢のあるお宅でした。
「まさに角野さんの世界ですね。いちご色って言うんですか?今日もいちご色(のお洋服)だったんですね。」(吾郎)
「これは黄赤ですけど。」(角野さん)(←あちゃー…)
「普段外で何か思いついたら、どうするんですか?」(外山さん)
「私は松本清張の『黒革の手帖』みたいに黒革の手帳を持ってるんですよ。」角野さんはそう言うと分厚い手帳を取り出しました。もちろん罫のない手帳です。これに思いついたアイディアや絵を書き留めます。そして、
「自分の中で生きたように感じられるとその人たちが喋り出したり。それで『じゃあ行こうか』という感じで書き出すんですね。そうすると終わりがどうなるか分からないんです。」(角野さん)
「なるほど、そういう計算というかプランは立てないんですね。」(吾郎)
「『どうなるの?』という感じなんですが、そのキャラクターを私が大好きであれば、四分の三くらいのところで終わりが見えてくるんですね。それでホッとする。」(角野さん)
「角野さんの頭になってみたいね。」吾郎は興味津々の様子でした。

AD山田くんの消しゴムハンコはほうきに乗って飛ぶ角野さん。夢があって素敵でした。

ご自分の作品や執筆について、角野さんは目をキラキラ輝かせて声を弾ませ夢中になってお話になっていました。きっと角野さんの中にキキがいるのでしょうね。


それにしても、国際アンデルセン賞を受賞された上橋菜穂子さんと角野栄子さんがそれぞれ「ゴロウ・デラックス」に出演して下さったのは有難いことだと思います。


拍手ありがとうございます
スポンサーサイト



プロフィール

はちミツ

Author:はちミツ
【注意:当ブログの内容の無断転載は禁止します。】

稲垣吾郎さん大好き、SMAP大好き!の主婦。
吾郎ファン歴は26年目になります。
彼らがいつかまた集まりたいと思った時そうできるように、彼らがそれぞれ今いる場所で益々輝いていってほしいと願っています。
だから「SMAP大好き」という気持ちも「新しい地図の3人の活動を応援する」気持ちも私の中では同じ一つの思いなのです。
神奈川県在住。

近況
①毎週水曜日は「an・an」の「稲垣吾郎のシネマ・ナビ」をチェック!。
②「稲垣吾郎オフィシャルブログ」、twitterアカウント @ingkgrofficial も必見!
③「ゴロウ・デラックス」再開熱望!

メールは↓へ。
walkwithgoro☆hotmail.co.jp
(☆を@に変えて下さい)

カレンダー
05 | 2018/06 | 07
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
FC2カウンター
現在の閲覧者数:
ブログパーツ
クリックで救える命がある。
リンク集
リンクなさる方はお声をかけて下さい♪
情報リンク
こちらもどうぞ♪
/div>
QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる