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赤報隊事件 (「NHKスペシャル 未解決事件 File 06」 1/28、29)

とても見応えがありました。
実はこの事件が未解決である事に以前からもやもやした気味悪さを感じていて、この番組は発表された時から必ず観ようと思っていました。だから多分実録ドラマに剛が出演していなくても観たと思います(SMAPファンにあるまじき発言ですみません)。

第1夜は実録ドラマ。剛が演じたのは朝日新聞の樋田記者。朝日新聞阪神支局銃撃事件特命取材班の一員として事件の謎を追う姿を描きました。犯人は「赤報隊」を名乗り朝日新聞そのものが標的であると表明。そんな中仲間が殺傷された憤り、自分も襲われるのではという恐怖、手掛かりが掴めない焦り等々を剛は的確に表現しました。上地雄輔さんとのコンビもテンポが良かったと思います。
右翼関係者(村田雄治さんがさすがの貫禄)と対峙するクライマックスでは、事件の本質を樋田記者はこう言います。
「考えの異なる者を銃で撃ち殺し、それが正義だと主張したのが赤報隊です。射殺された小尻記者に向けられた銃弾は、自由な社会を求める私たち一人一人に向けられたものです。だからああいう暴力は絶対に認められない。」
圧倒されました。事件から31年経った今、この言葉を視聴者に届けるために剛が抜擢されたのだと分かりました。事件は時効が成立してしまいましたが、ここで提起された問題は今も続いていると感じました。

第2夜はドキュメンタリー。当時の捜査員や捜査線上に浮かんだ右翼関係者へのインタビューで構成され、事件の真相に迫ろうとしました。「赤報隊事件」と聞くと、まず朝日新聞阪神支局銃撃事件を思い浮かべますが、その他にも中曽根元総理への殺害予告、竹下首相(当時)への脅迫等多岐にわたっていたのです。それらの事件に共通していたのは戦後民主主義の否定でした。
それを踏まえて番組を観ると更に恐ろしさと不気味さが増しました。赤報隊に共感あるいは同情し、事件を闇に葬ろうと望んだ人々が少なからずいたのではないかと感じたからです。
番組の最後に、竹下首相の下で官房副長官を務めた石原信雄氏(90歳)が登場し、今の日本に拡がる「不寛容な空気」が言論の自由が奪われていった戦前に似ていると指摘しました。

「要するに自分と違う意見の人が存在することを認めていかないと社会は成り立たない。同調する必要は無い。そういう人達もいるんだって事、彼らには彼らの違う主張がある事をお互いにそれは受け止めていかなければいけない。民主主義というのは一種の我慢強さが必要なんです。」


自分と違う意見を暴力で封じ込めるのはやはり間違っています。
今、石原氏のいう「我慢強さ」が一人一人に求められているのだと改めて思いました。


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